まず以下のグラフを見てください。
こちらは、ＳＢＩアセットマネジメントが運営する「ソフトバンク＆ＳＢＩグループ株式ファンド」の基準価額の推移表です。
この「ソフトバンク＆ＳＢＩグループ株式ファンド」は、ここ３年間（２０１３年６月）でもっとも基準価額が上昇したファンドとして注目を浴びています。
このファンドが開始された時点（２００５年１０月）で購入した人は、1年後に基準価額が７０００円まで下がりました。そのまま３年間に渡り、じわじわと下落し、２８００円まで達しています。
実に１０００万投資していたら、その資金は２８０万円まで減ってしまっていることをさします。
ところが２０１２年末、アベノミクスがはじまりました。基準価額も、一気に設立当初の価格である１００００円をこえて１２０００円をつけています。
２００５年に１０００万分買った人は、７．５年が経過して１２５０万になっています。
この間、信託報酬（毎日払う業者への手数料）や税金がかかりますので、だいたい７０万程度は引いて問題ないでしょう。そうすると１１８０万円。
７．５年トータルで利回りが１８％ということになりますね。
年利で換算しますと、２.２％くらいでしょうか。
ちなみに１年前、２０１２年にこのサイトを開設していたなら、１０００万は５００万まで目減りしていますので、目も当てられません。
まさにアベノミクスさまさま。もしこのイベントがなかったら投資信託業界はどうなっていたことでしょう。
そこで、この「最近調子がいい」とされているファンドの基準価額の推移、運用成績の推移から何がわかるかというと、投資信託を買うのは結局「日本株」を買うことと同じだ、ということです。
下の図は、「ソフトバンク＆ＳＢＩグループ株式ファンド」が投資している銘柄です。
このファンドは「ソフトバンク＆ＳＢＩグループ株式ファンド」という名称のとおり、「株式」が運用対象として組み込まれていますが、名称の有無にかわらず、ほとんどの投資信託は主要な運用先は日本株です。その結果、投資信託の成績は、日経平均の動きにほぼ連動します。
投資信託の中身によっては、新興市場を対象にしているものもあります。
今であればバイオ関連や、３Ｄプリンターなど技術力の高い会社をポートフォリオのひとつに選ぶことはありますが、メインでそこを買うというファンドはまずありません。
なぜか。
単純にリスクが高いからです。
流動性も低いし、簡単に株価が乱高下するし、外国ファンドにいいように荒らされてしまう可能性もなくはない。人様の資金を預かって投資先を選ぶにはあらゆる面でリスクが高い、だから選ばないのです。
ですので、日本の大型株、トヨタや京セラやＴＤＫなど、日経平均株価に選出される日本の代表的な株に投資します。
結果的に大型株を購入しているということは、日経平均株価と連動することになります。その結果、日経平均が上昇すれば投資信託の価値も上昇しますし、下降すれば価値も一緒に下落します。
でもそれなら、投資信託を買わず東証トピックスや225のＥＴＦなど日経平均株価に連動する金融商品を買っておけばそれでいいということになります。
これが、ひとつの結論です。投資信託＝日本株に投資することと同意。
この場合、投資信託をことさら購入する意味はどこにあるのでしょうか？そもそもおすすめだといわれている投資信託を買う動機は、自分では資産運用に自信がないから、運用のプロにまかせて、安定した、それなりのリターンをお願いしたい、というものではなかったのでしょうか？
ということは、それなりの利益、あくまで人によりますが、たとえば年利で10％～20％を狙いたいから、投資信託に関心を寄せたはずです。
「いや、そんなにリターンは期待していない」という方は、このまま投資信託を購入してみてください。そのために、おすすめ比較ランキングが用意されています。是非参考にしてください。
ただ管理人なら、東証トピックスを買うかもしれません。信託報酬が取られない分、割安です。こちらで済ます選択肢があってもいいと思います。
そうではなく、それなりに市況に左右されず、絶対的利益を追求したい方は引き続きお読みください。そういった方々のために、おそらく日本で唯一とおもいますが、国内のファンド会社の商品も、おすすめ比較ランキングのなかに組みこんでいます。
「アベノミクスで日経平均株価が上昇したから運用成績がいい」のでは、株を買うのと一緒なんです。さきほどのグラフをご覧いただいてもわかるように、あの基準価額の推移から読み取れるのは、日本の運用会社の運用方針のレベルの低さや、戦略のなさです。
投資家の意識でいえば、「日経があがったから成績がよくて、下がったらそのまま成績が悪いってことなら、投資信託って一体なんなの？しかも毎日ひかれていく信託報酬って、いったいお宅らの、何にお金を払っているの？」とクレームの一つも言いたくなるのが心情というものではないでしょうか。
そこで、このサイトでは、たとえば日経平均が上がっても下がっても、しっかりと利益をだす戦略ロジックをもった「日本製ヘッジファンド」とでもいうべき、実力があっておすすめできる国内ファンド会社を管理人の実際の投資経験をふまえて評価させてもらっています。
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