金利と国債の関係

国債と金利の関係について、結構わかりにくい人も多いと思います。
国債が買われると金利が下がる仕組みについて説明しましょう。

国債の利率は発行時に決まります。例えば、「10年の国債で額面が100円、利率が1%」というように、発行時に条件を提示して販売されています。国債は、利息と元本がほぼ保証されて戻ってくる金融商品です。また商品を購入している投資家は、いつでも途中で売買することが可能です。このように発行済みの国債は自由に売買されているのです。

例えば、「10年ものの利率2%の国債、100万円を、5年間持っている人」を想定してみましょう。この人は5年後、120万円で受け取ることができますね。(12万×10+100万円)
しかし5年目の今、すぐに換金したい需要がでてきました。この5年たった2%の利息を受け取れる国債は、当然売ることができます。

仮に、今現在5年前より金利が下がっていて、5年ものの国債の利率が年1%の場合、新しく発行された「利率1%の5年もの国債」より、すでに発行されている「中古の、利率2%で残存期間5年もの国債」を誰でも買うでしょう。そうすると、この中古国債の価格は、人気が集まり上昇します。

これが98万円で売られていたとします。5年後には100枚になって戻ります。2万円も得です。しかし、国債に人気が集まると需要と供給のバランスで国債の価格は上がります。例えばこの98万円は99万円に値を上げて売買されるかもしれません。こうなると5年後には約束通り元本が戻りますが、得をする部分は1万円となります。

国債が買われると、金利が下がるのはこういう仕組みです。

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